生成AIを活用すれば、手描きではむずかしい詳細まで描き込まれたイラストでも数秒で生成することができます。
Stable Diffusionを使う場合、描き込み量を増やす方法は複数ありますが、最も分かりやすく簡単に挑戦できるのがLoRAを使う方法です。
本記事では、有効化するだけで描き込み量を簡単に調整することができるLoRAをいくつか紹介していきます。
描き込み系LoRA一覧
flat2
flat LoRAはその名の通り、プラスで有効化するとイラスト全体がフラットな質感になるLoRAです。
この特性からマイナス方向で有効化することで、イラストの構図をある程度保ったまま、イラストの描き込み量を簡単に増やすことができます。
比較用のイラストを見てみると、LoRAを使用した場合は髪の毛・服・背景などなど、イラスト全体が詳細に描かれているのが分かると思います。
プラス方向、マイナス方向いずれも活躍の場面が多く、かなり使い勝手の良いLoRAです。
LoRAのリンクはこちら
flatBG
flat2がイラスト全体の書き込み量を変化させるのに対して、flatBGは背景の描き込み量のみを調整するLoRAになります。
とはいえ、比較画像を見ると分かりますが、背景以外の服装等にも影響が出るため、完全に背景のみに影響を与えたい場合は環境に合わせて強度を調整する必要があります。
LoRAのリンクはこちら
hairdetailer
hairdetailerは名前のとおり、髪の毛の描き込みを調整するLoRAです。
比較画像を見ると、LoRA適用後は髪の毛がリアリティのあるサラサラヘアーになっているのが分かります。
こちらもflatBG同様に、強度によっては他箇所に影響を与えてしまうので、使用モデルにあわせて強度を調整しながら活用するのがオススメです。
LoRAのリンクはこちら
Minimalist Anime Style
Minimalist Anime Styleは既存の構図に対して書き込み量を増やすのではなく、構図そのものに対して描く要素の量を調整するLoRAです。
マイナス方向で適用することで、ごちゃごちゃした印象のリッチなイラストの生成が可能です。
しかし、比較画像の通り、強度が強いと元の構図から大きく逸脱したイラストになってしまいがち。
また描く要素が増えるので、その分破綻率もぐんっと上がってしまうというデメリットもあります。
使用モデルによるとは思いますが、-0.5程度にするとある程度構図を保ったまま、描く要素を増やしてくれます。
扱いが難しいですが、面白いイラストが作れるLoRAでもあるので、今までと一味違うイラストにしたいという場合はぜひ活用してみてください。
LoRAのリンクはこちら
Silicon-landscape-isolation
Silicon-landscape-isolationはflatBG同様に背景の描き込みを調整できるLoRAです。
何が違うかといわれると難しいところですが、印象としてはflatBGが構図を保ちつつ描画密度を変化させるのに対して、Silicon-landscape-isolationはリアル寄りの現実的な背景に変化するといったイメージです。
2.5次元系のモデルとは非常に相性がいいですが、完全に二次元イラストのようなモデルだと恩恵は感じにくいかもしれません。
とはいえ、美しい背景を描きたいという場合には強力なツールといえるでしょう。
LoRAのリンクはこちら
描き込み量を調整して好きな絵柄を目指そう
LoRAを適用するだけで描き込み量は簡単に調整することができます。
何事もやりすぎは禁物ですが、生成AIでイラストを作るなら、一度は細かく描き込まれたイラストは作ってみたいものですよね。
一度やってみてから徐々に調整して、自分の好きな描き込み量を探してみてください。